火災保険を一度使うと次から使えない?使い過ぎると二度目はどうなる?

ご自宅など、自然災害で建物に被害を受けてしまった場合に、加入されている火災保険の利用を検討されることと思います。
火災保険はいざというときの為に加入しているので、日常ではあまり気にかけることはないので使おうと思うと保険金を受け取るまでに様々な疑問や悩みがたくさん出てくると思います。
「火災保険って一回使ったらおしまいなの?」
「火災保険を使いたいんだけど、使ったら保険料は上がるのかな?」
「保険金を多くもらえる様にお願いするのって違反なのかな?」
この記事では、こんな疑問や悩みにお答えしていきたいと思います。
この記事でわかること
- 火災保険は何回使えるのか?
- 火災保険を使うと保険料は上がるのか?
- 火災保険を申請する上で気をつけること
火災保険は一度使うと使えない?
まず、最初に火災保険の利用回数の上限についてお答えします。
火災保険の利用回数に制限はありません。
例えば、
『去年の台風で雨どいが壊れてしまったので、火災保険で修理をしたとします。
今年、また大型の台風がきてカーポートが吹き飛ばされてしまいました。
この場合、今年被害を受けたカーポートも火災保険で修理をすることができます。
ただし、去年損害申請をしている雨どいを修理していない場合は、この部位に関しての損害請求はできません。
(修理していたのに再度壊れた場合は請求ができます。)』
火災保険の契約は、最長で10年契約になりますが、その間で受けた補償の対象となる損害に対しては、何回でも保険金を受け取ることができます。
基本的に使えるのは、火災、風災、雪災、雹災、水災になります。
水災に関しては、水災補償に加入している必要がありますが、それ以外は大抵の保険は基本補償となっています。
せっかくの機会ですので、これを機に一度ご自身の加入されている保険の契約内容を確認してみるのも良いと思います。
使いすぎはどうなるの?
申請回数に上限はありませんが、保険金は無限に請求できる訳ではありません。
契約時に決められた保険金額に達すると契約終了となります。
例えば、2,000万円の保険に加入していた場合、最大で2,000万円まで支払われるということになります。
契約の上限を超えて、支払われる訳ではありませんのでご注意ください。
どんなにひどい損害を受けても、3,000万円とかは間違ってももらえません。
あくまでも、上限設定がないのは回数になります。
火災保険は使っても保険料は変わらない
火災保険は、保険金を受け取っても翌年の保険料が上がることはありません。
10年契約で加入している保険であれば、保険を使ってしまっても10年間の内に支払う保険料の総額は最初に契約していた通りの額になります。
近年は、台風などの自然災害が増えていることから、毎年の様に保険料値上げのニュースがあります。
これは現在契約している保険に対してではなく、満期を迎えて更新する場合や他社に乗り換える場合、あとは新規で入る人などが対象となる保険料のことを指しています。
現在保有している契約には関係がありません。
なんでこんな勘違いが横行しているのか?
火災保険については、日常的に使うことがないので誤解した理解が伝わっていることが多いです。
その理由のひとつとしては、自動車保険とルールが一緒になってしまっていることが要因として考えられます。
自動車保険は、等級というものがあり、事故などで保険を使ってしまうと翌年の等級が下がって保険料が高くなるという仕組みになっています。
火災保険もこれと同じで、
「使ったら保険料が上がってしまう。」
「二回目以降の請求はできない。」
という勘違いが発生してしまっているのだと思います。
安心してください。
火災保険は、上記で解説している通り、保険契約期間内であれば、契約金額の上限まで何度でも申請することができます。
火災保険の基本をさらに詳しくまとめていますので、良かったらご参照ください。
「火災保険とは?補償内容、対象と対象外の災害など基本を解説!」
火災保険利用時の注意点と違反に該当する事例
火災保険を申請する際にやってはいけないことを解説します。
考えるまでもなく当たり前のことですが、下記の様なことは重大違反、または違法に当たります。
・建物を故意に壊して請求をする
・保険の申請を業者に代行してもらう(代行が不可であって、申請のサポートは可)
・虚偽の保険金請求(火災や自然災害による被害でないと知っていて損害を請求する)
・実際の損害額よりも多く申請する
・2社以上の保険会社と契約していることを隠して保険金を受け取る行為
これらの行為を故意に行なった場合、保険金が支払われなかったり、保険の契約解除、最悪の場合は保険会社から訴えられることもありますので、絶対にやらないでください。
とはいえ、恐がらなくても正当な理由のある損害はキチンと請求できるので心配する必要はありません。
火災保険の申請は、建物の損害状況を正確に診断し、修理に必要な見積書を保険会社に提出する必要があります。
その為、建物を診断してくれる業者の力を借りないと、建物と保険の知識がない素人は保険会社に保険金の支払いを断られるか、大きく減額されてしまうのがオチです。
ただ、近年は自然災害の増加に伴い、「保険申請を代行します」というトラブルや詐欺が増加しているのも事実です。
業者の力を借りないと申請が難しいが故の問題ともなっています。
火災保険申請で騙されないには、下記の記事をご参照ください。
「火災保険の申請代行で詐欺にあわない方法!「屋根の修理が無料でできます」に騙されない」
業者の選び方については、全国対応の業者を10社比較してみたので参考にしてみてください。
「【オススメ決定】火災保険の申請サポート業者10社を比較!代行業者との違いや手数料の相場など解説」
まとめ
まとめになります。
この記事では、
- 火災保険は何回使えるのか?
- 火災保険を使うと保険料は上がるのか?
- 火災保険を申請する上で気をつけること
について解説してきました。
火災保険の利用回数に上限はなく、契約した保険金額の上限まで支払われると契約完了になります。
また、保険金を受け取っても、支払う保険料は上がりませんの、損害がある場合は使う権利を有している訳ですので、遠慮なく申請された方が良いです。
火災保険の申請で気をつけることは、詳細は記事中で説明してますが、特に「虚偽の申請をしないこと」と「詐欺業社に気をつけること」の2点に注意をしてください。
被害に対する正統な理由があれば、保険金はちゃんと支払われますが、保険会社も営利企業である以上必要以上の支払いを避けたいと考えるのが当然です。
なので、もしあなたが火災保険について詳しくないのであれば、ちゃんとした業者の力を借りて建物の診断や見積り作成のサポートをしてもらった方が楽ですし、申請から保険金の受け取りまでもスムーズになります。
以上、ご参考になれば幸いです。
閲覧いただきありがとうございました。
最後に、火災保険の申請方法については、下記の記事をご参照ください。
「火災保険の申請は自分でできる?保険金を受け取るまでの流れを解説」